フジモト ミツオ   FUJIMOTO Mithuo
  藤本 幹雄
   所属   埼玉医科大学  医学部 総合医療センター リハビリテーション科
   職種   専任講師
論文種別 学術雑誌(症例報告)
言語種別 日本語
査読の有無 査読あり
表題 メロディック・イントネーション・セラピーにより十分な改善が認められなかった超皮質性運動失語の1例
掲載誌名 正式名:日本音楽療法学会誌
ISSNコード:13466119
掲載区分国内
巻・号・頁 9(1),82-87頁
著者・共著者 中野千鶴, 阿比留睦美, 美原淑子, 土屋麻希子, 藤本禮子, 藤本幹雄, 美原盤
発行年月 2009/06
概要 症例は、61歳、右利きの男性、脳梗塞。保続を伴う超皮質性運動失語、および観念運動失行を認めた。聴覚理解、および復唱能力は良好であったが、自発話が困難であったため、自発話能力の向上を目的にメロディック・イントネーション・セラピー(1回約40分、週1回、計20回)を実施した。WAB失語症検査(日本語版)の自発話・復唱・呼称の3項目に変化はみられなかったが、呼称の下位項目において、語頭音の提示に対する反応は向上した。しかし、語頭音ヒントなしでの発話には至らなかった。超皮質性運動失語は、概念中枢の障害があると言われており、今後、メロディック・イントネーション・セラピー適用時には意味的治療を併用する必要があると考えられた。また、メロディック・イントネーション・セラピー後、保続が強化されてしまったことから、保続を伴う失語症に対するメロディック・イントネーション・セラピーの適用は慎重になるべきであると思われた。