モリワキ コウイチ
MORIWAKI Koichi
森脇 浩一 所属 埼玉医科大学 医学部 総合医療センター 小児科(小児科、総合周産期母子医療センター新生児科、小児救命救急センター) 職種 教授 |
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論文種別 | 学術雑誌(症例報告) |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読あり |
表題 | 小児の脳死下臓器提供における臨床心理士の役割 |
掲載誌名 | 正式名:日本小児科学会雑誌 略 称:日児誌 ISSNコード:0001-6543 |
掲載区分 | 国内 |
出版社 | 日本小児科学会 |
巻・号・頁 | 125(4),645-650頁 |
著者・共著者 | ◎別所 晶子, 荒木 尚, 櫻井 淑男, 森脇 浩一 |
発行年月 | 2021/04/01 |
概要 | 子どもの脳死下で臓器提供を決断する家族の心理的葛藤は計り知れないが,日本国内において小児の脳死下臓器提供に臨床心理士(心理士)が関わった報告は見当たらない.今回小児の脳死下臓器提供に心理士が関わったので,現場で果たした役割を報告する.
患児は交通事故で搬送され,小児救命救急センターに入院してから第5病日までに大脳皮質,脳幹を含む広範囲な不可逆的脳損傷と診断された.心理士は患児が小児救命救急センターに入院した直後から家族に関わり始めた.家族に対し,医療スタッフと心理士が内容を検討しながら頻回に病状説明を行った.心理士は,家族と医療スタッフとの間を繋ぐことを目的として,家族の理解力・判断力を評価し,医療スタッフに伝えた.入院6日目に家族から臓器提供の申し出があり,プロセスが進む間,心理士が一貫して家族に付き添った.早期からの心理士の介入と,心理士が家族のみだけでなく,辛い仕事をする医療スタッフの気持ちにも配慮しながら動いたことが,多職種/家族との話し合いに有用であり,今回の臓器提供の円滑な進行に寄与したのではないかと考える. |