アライ トモユキ   ARAI Tomoyuki
  新井 智之
   所属   埼玉医科大学  保健医療学部 理学療法学科
   職種   教授
論文種別 学術雑誌(原著)
言語種別 英語
査読の有無 査読あり
表題 Prevalence and coexistence of locomotive syndrome with reduced mobility and metabolic syndrome: a cross-sectional study of 35,059 Japanese adults
掲載誌名 正式名:Scientific Reports
掲載区分国外
出版社 Nature
巻・号・頁 15
著者・共著者 Chihiro Goto, Kohei Maruya, Yasuhiro Morita, Tomoyuki Arai, Satoshi Yamaguchi, Keiko Yamada, Masaru Moriyama, Hideaki Ishibashi, Ryo Nakagawa
発行年月 2025/04/19
概要 メタボリックシンドローム(MetS)は、内臓肥満、高血圧、高血糖、脂質異常症を特徴とし、心血管疾患のリスクを高める。一方、ロコモティブシンドローム(LS)は、加齢に伴う移動機能の低下を特徴とし、フレイルやサルコペニアに先行して発症することが多い。本研究では、日本の中高年者におけるMetSとLSの有病率および両者の関連を検討した。この後ろ向き横断研究は、2021年4月から2022年3月までに健康診断を受診した35,059人の日本人成人の診療記録を用いて実施された。MetSは改訂版NCEP-ATP III基準に基づいて診断され、LSは立ち上がりテスト、2ステップテスト、GLFS-25(25項目の質問票)を含むLSリスクテストで評価された。その結果、MetSと診断されたのは2,640人(7.5%)、LS陽性と判定されたのは5,265人(15.0%)であった。MetSを有する人ではLSの有病率が有意に高かった。年齢と性別で調整後も、MetSとLSの関連は有意に認められた。LSの有病率は女性で高かったが、MetSとLSの関連は男女ともに一貫していた。この大規模な実地データに基づく分析は、MetSの予防と機能低下早期発見のために、定期健診にLSスクリーニングを組み込む必要性を示唆している。