キャン リョウコ
KYAN Ryoko
喜屋武 玲子 所属 埼玉医科大学 医学部 臨床中毒科 職種 専任講師 |
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論文種別 | 学術雑誌(原著) |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読あり |
表題 | アセトアミノフェン中毒において薬物血中濃度の自施設測定が有用であった2症例 |
掲載誌名 | 正式名:日本臨床救急医学会雑誌 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 25(4),722-726頁 |
著者・共著者 | 稲村 広敏(札幌医科大学附属病院 薬剤部), 葛西 毅彦, 喜屋武 玲子, 伊部 裕太, 井上 弘行, 上村 修二, 藤居 賢, 成松 英智, 福土 将秀 |
発行年月 | 2023/08 |
概要 | アセトアミノフェン(N-acetyl-p-aminophenol、以下APAP)中毒に対するN-アセチルシステイン(N-acetylcysteine、以下NAC)の投与方針は、APAP血中濃度を判断材料とすべきであるが、APAP血中濃度を自施設で測定可能な三次救急医療機関は限られている。当院は2018年に、APAPの自施設での血中濃度測定を導入し、測定結果が適切な治療方針の決定に寄与した中毒症例を2例経験した。搬入時APAP中毒を想定していなかった症例では、肝機能障害の発現からAPAP中毒を疑い薬物血中濃度を測定、即日診断に至りNAC投与開始し、血漿交換によって改善した。また、APAP血中濃度が高値で推移した症例は、薬物血中濃度がNAC投与継続の判断根拠となり肝機能障害は発現しなかった。以上、APAP中毒患者における薬物血中濃度の自施設測定は、NAC投与方針を決定するうえで有用と考えられる。 |