マエシマ アキト   MAESHIMA Akito
  前嶋 明人
   所属   埼玉医科大学  医学部 総合医療センター 腎・高血圧内科
   職種   教授
論文種別 学術雑誌(症例報告)
言語種別 日本語
査読の有無 査読なし
表題 顕微鏡的多発血管炎の経過中に出現し、診断に苦慮した肺ノカルジア症の一例
掲載誌名 正式名:関東リウマチ
ISSNコード:09114807
掲載区分国内
出版社 関東リウマチ研究会
巻・号・頁 (46),48-56頁
著者・共著者 清水愛果, 池内秀和, 高橋駿介, 三島敬一郎, 櫻井則之, 坂入徹, 金子和光, 前嶋明人, 廣村桂樹, 野島美久
発行年月 2013/03
概要 症例は50歳男性で、発熱、筋肉痛、関節痛で前医にて腎障害、MPO-ANCA高値から血管炎が疑われ、入院の上腎生検で半月体形成性糸球体腎炎、多発血管炎の診断でステロイドパルスとIVCYが行われたが、下肢の多発性単神経炎、嚥下障害が進行し当科に転院した。ステロイドをデキサメサゾンに変更し、γグロブリン大量療法で症状は改善し、CRP、MPO-ANCAも低下傾向となったが、胸部CTで右S2に結節影を認め、アスペルギルス疑いで抗生剤を投与した。2週間後にS2病変は空洞化を伴い増大し、S9に新たな結節影を認め抗生剤を変更した。ノカルジア感染を疑いABPC/SBTも開始した。その後、S2、S9の結節影はさらに増大し、空洞内に液体貯留を認め、S3に新たな結節影を認めた。肺生検では、結節内に多量の壊死性組織が膿瘍状病変を形成し、内部に分枝型糸状菌を認め、肺ノカルジア症と診断し、ST合剤投与に変更した。約半年後に肺陰影は消失し、新たな結節影は認めなかった。
文献番号 2014226632