イシダ ヒデユキ
ISHIDA Hideyuki
石田 秀行 所属 埼玉医科大学 医学部 総合医療センター 消化管外科・一般外科 職種 教授 |
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論文種別 | 学術雑誌(症例報告) |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読なし |
表題 | MSI-HとMSH2/MSH6蛋白発現の欠失を認めた横行結腸癌を合併した家族性大腸腺腫症の1例 |
掲載誌名 | 正式名:癌と化学療法 ISSNコード:03850684 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | 42(12),2208-2210頁 |
著者・共著者 | 鈴木 興秀, 近 範泰, 福地 稔, 隈元 謙介, 熊谷 洋一, 石橋 敬一郎, 江口 英孝, 持木 彫人, 赤木 究, 石田 秀行 |
発行年月 | 2015/11 |
概要 | 症例は31歳、女性。全結腸に多発する腺腫と横行結腸癌を認め当院紹介となった。家族性大腸腺腫症(FAP)および多発肝転移を伴った横行結腸癌と診断され、結腸全摘術が施行された。遺伝学的検査でAPC遺伝子の病的生殖細胞系列変異(フレームシフト変異)が認められた。横行結腸癌を用いたマイクロサテライト不安定性検査およびミスマッチ修復蛋白に対する免疫染色では高度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)とMSH2/MSH6蛋白発現の欠失が認められ、Lynch症候群(LS)の合併が疑われた。追加解析から生殖細胞系列におけるMSH2の病的変異やコピー数の変化およびプロモーター領域のメチル化は認められず、本症例はミスマッチ修復遺伝子の生殖細胞系列変異に起因するLSではなく、APCの不活化を起因とする染色体不安定性から発癌し、さらに体細胞レベルでMSH2遺伝子に何らかの構造変化を与え不活化した可能性が推察され、極めて興味深い症例と考えられた。(著者抄録) |
文献番号 | 2016121442 |