ヒガシ モリヒロ
HIGASHI Morihiro
東 守洋 所属 埼玉医科大学 医学部 総合医療センター 病理部 職種 教授 |
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論文種別 | 学術雑誌(原著) |
言語種別 | 日本語 |
査読の有無 | 査読あり |
表題 | 心嚢水貯留と房室ブロックを伴った心臓および乳腺のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫 |
掲載誌名 | 正式名:臨床血液 |
巻・号・頁 | 56(1),9-15頁 |
著者・共著者 | 富川 武樹, 多林 孝之, 得平 道英, 渡部 玲子, 佐川 森彦, 根本 朋恵, 木村 勇太, 高橋 康之, 森 茂久, 東 守洋, 田丸 淳一, 木崎 昌弘 |
発行年月 | 2015/01 |
概要 | 心臓原発悪性リンパ腫は稀な疾患で,一般に予後不良である。症状の顕在化が遅く,診断が遅れることが多い。今回,我々は心嚢水貯留と房室ブロックにて発症したびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の1症例を経験した。患者は35歳女性。呼吸苦と胸痛,左乳腺の硬い腫瘤を主訴に受診した。心電図検査ではI度房室ブロックを示し,心臓超音波検査では右心房と心房中隔に腫瘤影を認め,多量の心嚢水貯留を認めた。左乳腺腫瘤に対し針生検を施行し,CD5陽性DLBCL,non-GCBと診断した。心嚢水貯留,心臓内腫瘍を認め病期はIVA期であった。血清HIV抗体は陰性であった。R-CHOP療法3コースにて完全奏効後,自家末梢血幹細胞移植併用大量化学療法を施行し,その後完全奏効を持続している。一般に予後不良であり合併症の多い心臓リンパ腫に,自家末梢血幹細胞移植を伴う強力な化学療法を施行し完全寛解となった意義は大きいと考えられる。 |